
東京オリンピック2020五十嵐カノア選手 銀メダル、 都築有夢路選手
銅メダル獲得おめでとうございます。 僕も10年以上千葉でサーフィンをしていますので今回のオリンピックでサーフィンが競技に選ばれ本当に楽しみでわくわくして待っていました。
でサーフィンの中継を見てみると…
無音なし…
解説なし…
サーフィンをやったことがない人やルールを知らない人にはどんなことが画面に表示されているのかさっぱりだったと思います。
今回日本人サーファーの活躍でサーフィンがもっと盛り上がってほしいと願ってますが、ルールがわからなきゃ見ててもつまらないですよね。そんな人が増えてきた時に分かりやすい解説があればと思い以下で解説しておきます。

どんなスポーツもルールを知るとさらに面白くなるよね~!
記事を書いている僕は10年以上サーフィンを千葉でやっています。(現在はケガで休憩中です・・・)
東京オリンピックの会場になった釣ヶ崎海岸(サーファーの間では志田下と呼ばれてます)の隣の東浪見や一宮海岸ではよくサーフィンをしていました。
R1は敗者なしのノンエリミネーションラウンド

東京オリンピック2020サーフィンでは、R1の敗者はR2の敗者復活戦に進むことが出来るため実質R1では敗者がいないということになります。
とはいえR1の敗者は勝者より1試合分(1ヒート)多く戦う必要があるため、試合日程によっては体力勝負で不利ということにもなります。
特に自然を相手にしているサーフィンは今回のオリンピックのように、波の状況や天候により試合日程が変更となることもあります。波の状況に合わせてテクニカルディレクターが判断をしています。
R3以降は1対1のマンオンマンマッチ形式で、勝ち残った選手が次のラウンドへ進んでいきます。
『P1』『P2』はプライオリティ(優先権)のP

サーフィンの世界にはワンマンワンウェーブという絶対のルールがあります。
またその1つの波の優先権は波のピークやトップと呼ばれる場所(波が一番初めに崩れる場所)により近い人に与えられます。これからサーフィンを始めようと思っている人には、特に注意をしてほしい、知っておく必要がある最も重要なルールになります。
いきなりなんのことを話しているかわからないよと言われそうですが、このルールの優先権がテレビ画面の選手名の横に出ていた『P1』『P2』の正体です。あの表記はPriorityのPだったということです。もちろんヒートの参加者が4名いればP4まで順位がつきます。
このプライオリティは、試合の開始時はどの選手も公平ですが、波に乗ったり、波に乗ろうとしたり(乗り損ね含む)とプライオリティが下がり、相手のプライオリティが上がる仕組みです。
このルールが実は試合の後半に重要となってきます。
選手の戦略にもよりますが、ポイント優位の選手が下位の選手の側に近づき自分のP1効力を利用して波乗りの妨害をしたり、下位の選手がポイント優位の人の側で、P1をもらうために波に乗る振りをして相手選手が妨害をしたつもりがP1を奪われ次の良い波でポイント逆転なんてこともあったりします。
このプライオリティルールを知っているとさらに楽しく試合が見れると思います。さて次はジャッジスコアについて解説します。

ちなみにプライオリティをもっている選手の邪魔をした場合、インターフェアとよばれる減点が課されるケースもあります。
※ちなみにサーフィンの世界最高峰(ワールドサーフィンリーグ)CT選手権ではこのインターフェアが結構あります。
ジャッジスコアは、ベストとセカンドベストの合計

試合時間はゲームにより変わりますが、TOKYO2020では30分間のヒートが基本でした。決勝戦のみ35分で試合が行われていました。
スコアは1ヒートの中で乗った波のスコアの1番目・2番目に良いスコアのみを加点して合計した数字がポイントとなります。
ちなみに、オリンピックのテレビ表示に一言いいたい!「合計スコアじゃなくて、ベストとセカンドベスト両方の得点表示をしてくれ」今何得点とれているか分からなくて、選手があと何点出せば、もしくは何本波にのる必要があるのかまったく把握できなかった。こう思って見てたのは僕だけでしょうか?
話をもとに戻して、ジャッジの加点ポイントは以下のようになっています。
- ジャッジは5人(1人あたり10点)
- それぞれ1本のライディング(波に乗ること)で5人のジャッジが得点を付ける、ジャッジの付けた最高、最低を除く点数の平均がスコアとなる
- 4点~6点:平均的
- 6点~7点:良い
- 8点~10点:素晴らしい
- ライディングの技・種類・難易度・スピード・パワーを評価
サーフィンルール まとめ
ここまで、サーフィンのルールを簡単に説明してきました。これからサーフィンをしたいという人はワンマンワンウェーブはくれぐれも忘れないようにしましょう。
サーフィンしていてケガをして今うケースはこのルールを守っていないケースが多いです。最低限のルールなので守りましょう。
またぜひこれを機にサーフィンのルールも覚えて、サーフィンする人がもっと増えてあの楽しい波乗りの瞬間を味わう人が増えてくれると嬉しいです。
サーフィン ゲームルール
- 試合時間は30分前後
- ジャッジは5人(持ち点は1人につき10点)
- それぞれの1本のライディングで5人のジャッジが得点を付ける、ジャッジの付けた最高、最低を除く点数の平均が獲得スコアとなる
- 獲得したポイントの1番目・2番目に良いスコアの合計が獲得ポイントとなり2つのポイント合計の高いほうがヒート勝者となる
- ジャッジのポイントとしては、ライディングの技・種類・難易度・スピード・パワー等から評価